高校の進路説明会へ行ってきました。
予想通り気になることの大半が「これから出る情報を確認する必要あり」だったものの、話を聞いて理解を深められたこともありました。
「センター試験と共通テスト、結局何が変わるの?」について、まとめたいと思います。
大混乱の共通テスト
共通テストは英語民間試験と国語と数学の記述式問題を見送りました。
入試改革の二枚看板を失ったことに対して、批判的な声もたくさん飛んでいます。
怒😤大学入学共通テストで記述式が見送られる。四択問題だけに慣らされると誰かが作ってくれた仮説の中に必ず正解があると思い込む癖がつく。早くちゃんと処理できるいい子を大量生産し続ける途上国ジャパンの子はインドや中国を含む外国資本が雇うにはうってつけだ。日本の子供たちの未来を奪う堕策!
— 藤原和博/教育改革実践家/元リクルート社フェロー/元杉並区立和田中学校校長/前奈良市立一条高校校長 (@kazu_fujihara) December 17, 2019
藤原和博さんの「10年後、君に仕事はあるのか?」の本は何度読み直していて、わたしの人生に影響を及ぼした中の一冊です。
このツイートを見たときは「そう考えたんだ…」と少しショックでした。
もちろん考え方は人それぞれ。なので、相手の考えに対して自分がどう思うかが大切なのだと思っています。
ツイートに対するリプを読むと色々な意見を知ることができます(中には言葉選びがひどすぎる方もいて、残念さも感じますが)。
変わるポイント
民間試験については試験会場・日時の公平性、試験問題の漏洩の恐れなど不安点や疑問点が多々ありました。記述式については、ベネッセが集めた1万人近い採点者が試験を採点することに大きな不安がありました。
わたしは二つが見送りになったことにホッとしています。
見送りになっても変化が止まったわけではありません。すでに、センター試験は変わってきています。
そして、来年度から変わる部分もあります。
センター試験
- 英語は筆記200点+リスニング50点=250点満点
大学入学共通テスト
- リーディング100点+リスニング100点(発音・アクセント・語句の並び替え問題はなし)
- 資料などを使って解く問題の増加(思考力・判断力・表現力を重視)
国語と数学の記述式と民間検定試験は見送られたものの、大きく変わる部分が二つあります。
特に英語試験の変化は大きいです。プレテストでは発音やアクセントに関する問題がなくなり、全てが読解問題です。
リスニングがセンター試験で50点だったものが、共通テストでは100点に。250点中の50点(4:1)だったのに対して、200点中の100点ですから、半分をリスニングテストが占めることになります。
読み上げられる回数も全て2回だったものが、1回のものと2回のものが混在するそうです。リスニングが鍵になりますね。
資料などを使って解く問題はすでにセンター試験でも取り入れられていますが、来年度は問題数が減ります。これは一問ずつが重く難しくなるということを意味します。マークシート方式が変わらなくても内容が変わっていると知ってください。
問題は、大学入試センターサイトに載っているので参考にして下さい。
英語の検定試験活用について
民間検定試験は見送られましたが、英語検定試験を受験資格などに活用する大学はあります。
私大は30%以上が活用、国公立は少なくて10%くらい。
検定の種類は幅広くなり、どのタイプでも何度でも受験可能。過去2年間の結果も使えます。
「一番いい結果を使えるので、どんどん挑戦してください」・・・って、検定代が高いのです💦
従来型の英検は、また値上げするそうです。
従来型英検2020 | 受験料 | 値上げする額 |
5級 | 3000円 | 0円 |
4級 | 3600円 | 0円 |
3級 | 5900円 | 1000円 |
準2級 | 6900円 | 1000円 |
2級 | 7400円 | 900円 |
準1級 | 8400円 | 800円 |
1級 | 10300円 | 800円 |
検定で1万円吹き飛ぶなんて、模試も多いのに痛いです~。
対策
学校で伝えられた対策です。
- 授業を真面目に受ける
- 志望校を下げずに頑張る
- 英語の検定試験にどんどんチャレンジする
- 模試を活用し、復習を必ずする
志望校を下げず、科目は取りこぼしのないようにまんべんなく勉強しましょう?
「得意を伸ばして個性を引き出すのもOK」も選択肢に入れてほしいです。
総合型選抜(今までのAO入試)や学校推薦型選抜(今までの推薦入試)を使える子も、高校での成績を残して課外活動にも力を入れている万能タイプの場合がほとんど。息子(希生)のように興味が絞られていて、やる気の出る部分と出ない部分に大きなムラがあるタイプには活用は難しいと思います。
ただ、学びたいことがはっきりしている場合は、行きたい学部から大学を探して試験科目を中心に対策することは出来ます。なぜ、その大学に行きたいのかをはっきりさせることは、対策を立てる上で重要です。
学びたいものがなくて困る、という悩みを時々聞きます。
どんなことを意識したら、子どもが選択することに喜びを感じられるようになるのか。
子どもの特性を引き出すには、どんな言葉かけが有効かについて次回書きたいと思っています。