子どもが生まれたとき、すごく嬉しかったけれど、父母義父母を見て
孫が生まれるということは、また自分の子どもとは違うすごく特別なことなのだと知りました。
親にとっても、祖父母にとっても、孫にとっても、よい関係性を築けたらメリットだらけなのですが
明らかにうまくいかない場合も、うまくいっているようでお互いに不満も抱えていることも多くあります。
自分自身、息子の声、相談のかたの声から見えた孫や娘、嫁に嫌われてしまいがちな祖父母のポイントや関係性を保てるコツについてまとめます。
孫育てで嬉しかったこと
孫を育てたことがあるかたに聞いてみたら、こんな声がありました。
- 「ありがとう」「助かった」と感謝される
- 「こんなときはどうしたらいいのかな」と頼りにされる
- 「一緒に行事を見に行こう」「一緒に旅行に行こう」と家族の一員として大事にされている、含まれていると感じたこと
親(娘・嫁)側として嬉しかったこと
今度は娘や嫁として嬉しかったことです。
- 子どもの面倒をみてくれる
- 困ったときに手を差し伸べてくれる
- 子どもが泣いても困った行動をしても、否定せずに個性と認めてくれる
- 「いつも頑張っているね」といたわりの言葉をかけてくれる
- 「子どもを見ているから、たまには息抜きしたらいいよ」と言ってくれる
- 成長を一緒に喜んでくれる
- 食事など家事の負担をサポートしてくれる
- 話し相手になってくれる
孫育てで残念だと感じたこと
残念、嫌だったと感じたことにはこんな声を聞きました。
- 「今の子育てはこうだから」と意見を否定される
- いいと思ってやったことを「余計なことしないで」と言われた
親(娘・嫁)側として残念だと感じたこと
- 子育ての価値観を押しつけてくる
- 子どもの個性や行動を批判する
- 頼んでいないのに頻繁に連絡、会いに来る
- おもちゃや洋服などを大量に買ってくる
- 自分の使った箸でごはんをあげようとする
「今」の子育てポイント
時代が変われば子育ての当たり前も変わっています。
変わった部分を知っていたら、すれ違いは少なくなるかもしれません。
子育ての新常識についてのポイントです。
- 「抱っこはいっぱいしてOK」抱っこで安心感をもち、愛されていると実感することで子どもの成長に大事な「自己肯定感」を育みます
- 「母乳でもミルクでも元気に育つ」母乳神話が根強く残っていますが、大きな差は認められていません。母乳にこだわるよりも、お母さんが心地よく子育てできることが大事
- 「虫歯ケア」甘いものや飲み物の与え過ぎは注意して、箸の共有は虫歯菌を移してしまうのでしません
- 「きれいに食べるよりも自分で食べる」こぼさずにきれいに食べるよりも、自分で食べようとする意志を大切に
- 「その子らしさを大切に」周囲と比べて上か下かよりも、その子がもっているものに視点をあてて個を認める
スムーズな連携のために
子育てでどんなことを大切にしているのかを、娘さんやお嫁さんに聞けるといいですね。
「自分でやる力を育てたいと思っているから、待つことを大事にしているの」と聞けて「そうなのね、自分でやる力を育てたいと思っているんだ。協力できることがあったら言ってね」と声をかけられたなら、子育て孫育てがともにできる距離感が近くなります。
孫にとって大切な存在になりたい、と思うと思いますが、両親との競争にならないことに注意してください。
- お母さんがいなくても大丈夫よね
- お母さん(お父さん)はすぐに怒るからね
- 誰が一番好き?
など、ふと言ってしまう言葉で関係にひびが入ってしまうこともあります。
競争ではなく、お互いに気持ちよい関係を保つことがお互いに楽しく心地よい関係性を育めるポイント。
ポイント
- 大切にしたいことを共有する
- どちらが愛されている、正しいなどの競争をしない
年代別寄り添いかた
- 乳児期:ただただ愛情たっぷりと。
- 幼児期:遊び相手として寄り添い、ダメな部分ではなく出来たことや成長を受けとめます。
- 小学生:個性が出てきますので、その子の興味に合わせて一緒に行動したり、体験を共にすることを楽しめる時期。
- 中高生:自分や自分の時間を大切にしたい時期なので、ぐいぐい距離を詰めずに待つ姿勢でゆったりと。
会うたびにお小遣いをくれることは子どもにとって嬉しいことではあるけれど、関係性をお金で保っているだけになりがちです。
お金を使うなら一緒に体験できることがおすすめ。
体験の例
- 動物が大好きな子→一緒に動物園へ行く
- 絵を描くことが好きな子→絵を描ける道具を一緒に選んだり、美術館へ
- 体を動かすことが好きな子→好きなスポーツがあるなら観戦へ、いつもと違う公園に行くだけでも楽しい
- ゲームが好きな子→一緒にできるゲームを体験、教えてもらう側でもいい
- 電車が好きな子→どこに行くかの計画を一緒に立てて電車でお出かけ
子どもの目線で見える風景は、今まで知らなかったものを見せてくれるので孫側も楽しいし、大人側も楽しいです。
ここもポイント!
あなたのために〇〇してあげる、のではなく
「一緒にいる時間を共に楽しむ」ことを感じることができたら、いい関係といい時間になります。
してくれる人も有難いですが、一緒に楽しんでくれたら有難いを越えて「嬉しい」ですよね。
一緒にいて嬉しくなる人と、一緒にいたくありませんか。
義母は息子の興味のあるものに敏感で「今はこれが好きなんだね。どんな部分が面白いと感じているの」と質問してくれます。
息子は、自分と同じ目線でものを見てくれるところが嬉しいと感じているようです。
ただし、学校の成績を聞いたり、受験時に志望校を何度も聞いてきて期待をかけられることは負担だそうです。
義母の愛情でもあるのですが、受け取る側としての気持ちとずれています。
褒めるときのポイント
- 誰かとの比較ではなく、その子の持っているものを認める
- 結果ではなく過程を認める
安心をつくるために必要なことは、行動などの外側ではなく内側を「そのままのあなたで十分よ」とありのままを受けとめ寄り添うこと。
