「子どもにお小遣い、いくらあげてる?」
ママ友との会話で何度も聞かれたことです。
「うちは定額制ではなくてポイント制なの」
と言ったときの反応は2種類。
「え?そんなことしているんだ…」という引いた反応と
「え?どうやっているの?」という前のめりの反応。
報酬制については賛否両論ですよね。
息子は高校生になり、今は定額制になっています。
ポイント制から定額制になったきっかけや、ポイント制お小遣いのメリットデメリットについてご紹介します。
対価なしにあげる日本のお小遣い
アメリカやイギリスでは「ノージョブ、ノーマネー」が基本なのだと、海外生活が長い友人に聞いて驚きました。
料理、掃除、小さな兄弟の世話などを行って対価を得る。それが小遣いだそうです。
日本では小学生になったから、みんながもらい始めたからそろそろと、ほぼ自動的にお金がもらえている家庭が多いですね。
子どものくらしとお金に関する調査|知るぽるとによると小学生では学年×100円。中学生では2.500円前後。高校生で5.000円前後が小遣いの平均という数字が出ています。
お子さんはどんなことにお小遣いを使っていますか?
周囲に聞くと「ゲームやカードよ」と答えるかたが多いです。女の子はその子によって使いみちがかなり違うみたい。
お小遣いって、実はお金のしくみや流れを知るためにすごくいいツール&チャンスです。
ポイント制お小遣いメリットデメリット
息子は小学生~中学生までの9年間ポイント制小遣いでした。
ポイントカードを作って、手伝いに応じてスタンプを押しました。
- ゴミ捨て1袋 3ポイント
- 食事前の箸や皿並べ 2ポイント
- 米とぎ 4ポイント
- 床拭き 50ポイント
など。
カードがたまったら500円から始まり→800円→1.000円と年齢によってアップしました。
メリット
- お手伝いを子どもが自ら進んでやるようになる
- お手伝いをしなくても、子どもにイライラしない
- ポイントをためて手に入れたお金を子どもが大切に使うようになる
デメリット
- 大切に使う→ケチになる
- コツコツ貯めることは上手になるものの、入るお金が少ないため使い方を学ぶまでに時間がかかる
節約することはいい!と、頭では分かっていても、こんなにもケチで人付き合い大丈夫だろうかと心配になる母…。
ちょうどよい金銭感覚って難しいものですね。
ポイント制にした理由
お金の大切さを口で教えるよりも体験してほしいと思いました。
自分の子ども時代に何度も言われた「稼いでもないのに生意気言うな」という言葉が悔しくて、ずっと心に残っていました。
自分の力でお金を手に入れたいと思っていたので、息子には「小さくても自分ができる範囲のことで対価を出せるよ」ということを伝えたかったのです。
振り返って思うこと
コツコツのお手伝いがある程度のお金になるまでは、それなりに時間がかかりました。
欲しいものがすぐに手に入ることに慣れてしまった子には、向いていない方法かもしれません。
気持ち的にはもうちょっと金額をあげたいという思いもありましたが、社会に出たときに「これだけしかもらえないの?」ではなく「こんなにもらえた」と感動してほしいと思いました。
必要なものや友だちとの映画代などは別に渡して、ポイントで得たお金は息子の好きな文房具や本などに充てていました。
もう一つの方法としては、ある程度の対価(お小遣い)を渡して必要なものや映画代もそこから賄う方法もありかもと思います。
年齢に応じた渡し方
高校生になると参考書代など、細かいものに頻繁にお金が出ていきます。
「これ買いたいんだけど」「この分の代金用意しておいて」と言われることが多くなり、面倒くささをお互いに感じました。
相談してある程度の金額をまとめて渡して、管理を任せることにしました。
具体的には、毎月のお小遣いとは別に2万円を渡して「これで必要なものを買って、レシートを保存するか何かにメモをして、使い切ったときに報告する」ことにしました。
小学生からお金の貯め方や使い方を見てきたので、まとめてのお金を渡すことに不安はありませんでした。
親子の信頼関係とお金の価値観の関係
お金の与え方と愛情は比例しない。
でも、親の愛情を感じるかどうかにお金の思い出って結びついていませんか?
それはお金の量ではなく与え方、与えられ方が大きく作用しています。
- 自分がどうしても諦められないものに対して買ってもらえなかった
- 行きたい学校に行かせてもらえなかった
- お金だけ渡されて愛情を感じなかった
親子の信頼関係もお金に対する価値観も積み上げです。
どんなふうにしたらどちらも満たせるのかは、中高生のお小遣いポイントで詳しく書きます。
小学生へのお小遣いポイント
- ポイント制もしくは少額の定額+ポイント制のお小遣いにする
- 手伝いは無理強いせずにやりたいもの、得意なものをやりたいときにやる
- 手伝う→ありがとうと言われる→ポイントになる→たまってお金になる
一番大きなポイントはこれらを楽しみながら体験することです。
ポイントで貯めたお金の使い道には決して口を出しません。
失敗しても、無駄使いをしても残念さを一緒に味わうことはあっても、決して責めないでくださいね。
失敗をすることで、次はどうしようという問いや答えが生まれます。
失敗は成長に必要なものなのです。
中学生~高校生へのお小遣いポイント
中高生になればしっかりとした対話ができる年齢なので、お小遣いをどのようにしていきたいかを子どもと話し合って決めるのがおすすめです。
親に言われたから仕方なく、ではなくルール作りに自ら参加する。
家庭でのアクティブラーニングですね。
話し合うときには、まず「そっか、そうしてほしい気持ちがあるんだね」子どもの要望を聞いて受け止めます。
そして、それはどうしてそう思うのかを聞きます。
その後、親側の思いや家庭の金銭的実情を話せる範囲で話して、お互いの気持ちを出し合った上でどうするかを決めていきます。

このポイントが親子の信頼関係とお金の価値観を同時に満たすポイントです。
どの方法が正解不正解もなく、その家庭の状況、親子の関係によってベストな方法は変わると思います。
お小遣い渡し方
- 定額制(月々いくらにするか)
- 報酬制(どの手伝いにつきいくらにするか)
- 定額+報酬のミックス
定額制でも年齢が上がってきて金銭感覚に信頼が出てきたら、まとめて渡してその中でのやり繰りを任せてみるのも面白いと思います。
親が勝手に方法を決めて、それを守れなかった子どもを責めることはなるべく避けたいですね。親子関係にヒビが入ります。
どの選択をするときにも、子どもと共に答えを出すことを忘れずに。
わが家もポイント制から定額制に変わるときには息子の気持ちを聴いて決めました。
